カルチャー・芸能

日本でタトゥーが賛否両論の理由は?なぜお風呂やプールはだめなの?

最近日本では、タレントのりゅうちぇるさんが奥さんと子どもさんの名前のタトゥーを両肩に入れたことが話題になっていますね。「家族想いのいいお父さんだ」とりゅうちぇるさんを支持する声もありますが、「プールや温泉に行けなくなって子どもが可哀そう」なんて意見も多く、賛否両論のようです。

なぜ日本ではタトゥーの話題は意見が割れやすいのでしょうか。

私が実際に目のあたりにしたフランスのタトゥー事情についてもご紹介したいと思います。

現在の日本でタトゥーは社会的なイメージがまだまだ良くない

レトリーバーさん

日本では、タトゥーつまり刺青は、アウトローのイメージが強いということですか。

柴さん

そうですね。反社会勢力の人々が刺青をしていたので、そのイメージがいまだに強いのです。1948年以前は、刺青は処罰対象になっていたんだとか。今はさすがに刺青をしただけで罰せられませんが、プールや温泉などが入場禁止になってしまうケースもまだまだありますね。

それに、場合によってはタトゥーのある人はMRI検査がNGになってしまうなんて話も聞きます。

レトリーバーさん

じゃあ、日本ではタトゥーをしている一般の人はほぼいないのですか?

柴さん

いや、そんなことはなくて、若い人なんかはお洒落感覚でタトゥーを入れる人も最近は多いですね。タトゥーをしている芸能人もたくさんいますし。

レトリーバーさん

お洒落で入れる人も多くなってきたし、段々「タトゥー=反社会勢力」というイメージは薄れていくのかもしれませんね。

柴さん

確かに。最近日本は観光に力を入れていて、2020年の東京オリンピックに向けてタトゥーのある外国人でも公共の施設を利用できるような動きもあるみたいですし。タトゥーの持つイメージは少しは変わっていくかもしれませんね。

タトゥーがあるとお風呂やプールに入れないのはなぜ?

レトリーバーさん

さっき柴さんは、タトゥーがあると公共のお風呂やプールに入れないと言っていましたが、それはどうしてなんですか。

柴さん

戦後の1948年まで日本では刺青が非合法だったという話をしましたが、法を犯してまで刺青をする人は反社会勢力の人達だけでした。だから、いまだにタトゥーをしている人=危険な人、怖い人というイメージが残っているんですね。

それで、一般の人が安心してお風呂を利用できるよう、反社会的な人を排除するために、「刺青の方お断り」ということになったのです。

レトリーバーさん

なるほど。そんな経緯があったのですね。

海外・フランスのタトゥー事情。家族の名前は普通?

レトリーバーさん

柴さんは現在フランス在住ですが、フランスのタトゥー事情はどんな感じでしょうか。日本と同様、賛否両論あるのでしょうか。

柴さん

そうですね、日本よりもポピュラーな印象で、そこまで白熱する議題でもなさそうです。特に若い人はアクセサリー感覚で簡単にタトゥーを入れていますね。街中でタトゥーショップも度々見かけますし。

子どもやパートナーなど、家族の名前のタトゥーをワンポイントとして入れることは、あまり悪いイメージもないようです。

ちなみに、タトゥーはフランス語で「tatouage」、動詞形は「tatouer」で、「私はタトゥーを入れた」は「Je me suis fait tatouer 」です。

レトリーバーさん

フランスでは、タトゥーに対して日本ほどネガティブなイメージはないのでしょうか。お風呂やプールに入れないなんてことはあるのですか。

柴さん

後ろめたい感じは日本より薄いと思います。中流家庭のごく普通の人もしていますし。公共のプールやお風呂に入れないという話も特に聞いたことはないですね。

でも、お堅い仕事に就きたい場合はタトゥーがネックになることもあるそうですよ。銀行家や政治家ならまずいけれど、お店の店員さんや普通の会社員ならあまり問題ないみたいですね。

レトリーバーさん

へえ、そうなんですね。ところで、フランスではどんなタトゥーが人気なんですか。

柴さん

文字だったり、模様だったり、絵だったりと、人それぞれです。以下では、今まで私が出会ってきたフランス人たちのタトゥーをご紹介しますね。

私が見たフランス人のタトゥーをまとめてみた

柴さん

私は日本語を教えているので、生徒さんに「この言葉、タトゥーにどう?」と聞かれることがたまにあります。漢字のタトゥーは格好いいイメージがあるのか、特にアジア文化が好きな人だけでなく、一般的に浸透しているようです。ちなみに、私のフランス人の夫はタトゥーに一切興味がない人です。

「愛」と「希望」(20代男性)

この方は日本語の生徒さんで、「愛」と「希望」の文字(漢字)のタトゥーを両腕に大きく入れていました。入れたてらしく、「彫ったところがまだちょっと痒い」と言っていました。

彼は普段はテレビ局に勤めていて、ミュージシャンとしても活躍しているそうです。彼からは、自由を楽しむパリジャンらしい感じがしました。

「辰」の文字(30代男性)

この方は旦那さんの知り合いで、確か会社勤めをしていました。彼は特に日本やアジアの文化に造詣が深いわけではないのですが、うなじに「辰」という小さめの文字を入れていました。一児の父でもあり、真面目でいい人です。

「先祖」(20代女性)

この方は私の生徒さんで、初めて会った時はタトゥーを入れていませんでしたが、数か月後にタトゥーを入れていました。見た目も普通の真面目そうな子だったので、ちょっと驚きました。最初は長いフレーズを検討していましたが、「文章よりも漢字の熟語の方が格好いいよ」とアドバイスしたら、短いこの熟語を選んでいました。ちなみに、今は会社勤めをしているようです。

チャップリンとピエロの絵(30代男性)

この方は夫の友人の友人で、今まで会った人の中で一番目立つタトゥーをしていました。背中にでかでかとチャップリンとピエロのタトゥーが入っていて、とてもインパクトが強かったです。「タトゥー入れたんだって?見せて!」と友達に言われてシャツを脱いでご開帳していた時、ちらっと私も目にしました。

一回会っただけなので彼が一体何者なのかわかりませんが、とてもお調子者で冗談が好きな人でした(ちょっとチャラいけど、悪い人ではなさそうでした)。

家族の名前(十代女性)

これは旦那のいとこの娘さんのことです。彼女には年の離れた弟がいるのですが、「弟の名前のタトゥーを入れたい」と語っていました。ちなみに、最近彼女には会っていないので実際に入れたかどうかわかりません。

私はタトゥーを入れたいと思ったことが今まで皆無なのですが(一生背負うなんてハード過ぎる)、りゅうちぇるのように子どもの名前とかなら、百歩譲ってまだありかもしれません。

まとめ

  • 日本ではタトゥーに対してネガティブなイメージが根強いが、オリンピックもあるしそれもだんだん薄れていくのでは。
  • 若い人はカジュアルにタトゥーを入れる人も増えてきている
  • 風呂やプールの入場規制は、元々は反社会勢力を排除するため
  • フランスでは日本以上にタトゥーが人気
  • フランスでは家族の名前のタトゥーを入れるのはそんなに悪いイメージはない
  • とはいえ、フランスと言えどもお堅い職業ではタブー
  • 最近は漢字タトゥーが結構人気がある