日本語・日本語教育

フランスのリアルな日本語学習者事情をアンケートで紐解く

私はフランスで日本語を教えているのですが、日本語のできるフランス人が意外と多いように感じています。先日もスーパーで買い物していたら、若いフランス人の女の子に日本語で話しかけられました(なぜ私がジャポネーズだとわかったのか、びっくりです)。

今回は、フランスの日本語学習者事情について独自にアンケートしてその実態に迫ってみました。フランスの日本語教育に関わりたいという方のお役に立てば幸いです。

フランスの日本語学習者は少ない?

国際交流基金の2015年の調査によると、フランスの日本語教育事情はこんな感じでした。

  • 機関数:222
  • 教師数:723
  • 学習者数:20,875

フランスの総人口は6690万人なので、日本語学習者の割合はたったの0.03%…。あれ、思ったよりも少ない?でもこれは教育機関で学んでいる人だけが学習者としてカウントされているため、独学の人は含まれていません

そこで、独学の学習者が多いのか確かめるべく、フランス語話者用の日本語学習者コミュニティで聞いてみました。結果…。

  1. テキストを使って独学:56人
  2. ネットなどメディアを使って独学:41人
  3. 中学・高校・大学などの教育機関:16人
  4. 語学学校:8人
  5. 通信教育:2人
  6. 日本の大学:1人

124人中97人と、なんと80%近くの人が独学でした。

独学の際の教材はテキストを使っている人が一番多いですが、ネットなどメディアを利用して学習している人も目立ちます。

メディアを使った独学法とは?

日本のアニメやドラマ、映画を見る人は日本語に慣れている

日本のアニメ、ドラマ、映画は良い教材になるようです。とはいえ、教材というより純粋な娯楽として楽しんでいるみたいですね。日本のアニメをよく見ている人は、そうでない人よりも日本語に耳が慣れているように感じます。また、キャラの名前やセリフなどと結びつけて語彙や表現を教えることができるので、上達の早い人が多い印象です。

日本語教師も、ある程度流行りのアニメについて知っておくとレッスンに役立つかもしれません。

動画サイトも日本語学習者に好評

日本語学習者向けにフランス語や英語などで解説をアップしているチャンネルは、学習者に大きな人気があります。何と言っても無料ですし、好きな時にレッスンを受けることができます。

ある意味、日本語教師のライバルと言えるかもしれませんね。でも私は動画サイトの教師を敵視するのではなく、自分のレッスンにうまく利用しようと思っています。特に外国人の方が日本語の文法や日本の文化を説明している動画は、ネイティブにはない視点があるので新しい発見があり、とても勉強になります。

SNSで仲間づくり

独学はモチベーションが下がりやすいのが難点ですが、SNSで仲間を探せばそのデメリットもカバーできます。私は学習者の実態をつかむためにフランスの日本語学習者コミュニティに入っているのですが、わからないことを質問し合ったり有益な情報をシェアしたりと、活発に交流して学習を深めています。

お互いに良い刺激をもらえるので、外国語を学んでいる日本人の方もコミュニティに入るのがおすすめです。

日本人とメールやチャットを楽しむ

昔、ラジオである外国人のタレントが日本人とネットでやりとりしながら日本語を身につけたと言っていたのを聞きましたが、彼の日本語はそれなりに流暢なものでした。

語学学習というと、まずは文法や語彙を一通り学ぶのが先だと思われがちですが、実際に目標言語を使いながら習得していく人も最近は増えています。この学習方法は、冒険家メソッドと呼ばれています。

私はたまに、Hinativeというネイティブスピーカーに質問できるアプリを使っているのですが、冒険家メソッドを実践しているであろう人をよく見かけます。ネットのお陰でどこにいてもすぐネイティブに聞けるので、今は語学学習に恵まれた時代と言えるでしょう。

〇〇語を習得したい皆さんも、ぜひ冒険家になってみませんか。

ちなみに私は、日本語教師界では有名なむらログさんのおかげで冒険家メソッドを知りました。

まとめ

  • 国際交流基金の調査では、フランスの日本語学習者は2万人とあまり多くない
  • 独学を含めると、フランスの日本語学習者はずっと多い
  • テキストを使用して学んでいる学習者も多いが、ネットやアニメなどメディアを利用している人もかなりいる
  • これからの時代、目標言語を使いながら習得する冒険家メソッドで学ぶ人がさらに増えるだろう